事業再構築補助金は、新規事業や業種転換など、思い切った事業の再構築に取り組む中小企業を対象にした補助金です。
例えば、とある飲食店が緊急事態宣言の影響によって、売上回復の見通しが立たないため、新たに今後増加していくと考えられるテレワーカー向けにコワーキングカフェを展開するために係る費用などが対象となります。詳しくは、事業再構築補助金申請事例コラムをご覧ください。
【事業再構築補助金事例】
〈集客イベントの開催・チラシ等を活用した販促から自社システムによる映像提供への転換〉
図この会社は設立から28年にわたり住宅会社や不動産会社を主要顧客として、集客イベントの開催やチラシ等を活用した販促などの企画提案を行ってきた会社です。その中で培ってきた様々な集客方法やデザイン、成功事例、オリジナル商材などの企画力が強みです。
しかし、感染症拡大の影響によってイベントは自粛を余儀なくされ、売上は2割減。さらに。社会全体として顧客の集客方法が紙媒体主体からホームページやインターネット広告などのネット媒体主体になってきており、コロナ感染症収束後も非対面・非接触の個別集客へと移行していき、従来のようなチラシを主体とした広告は減少していくと思われます。図以上の状況から、この会社は自社が得意とする社内デザイナーたちのクリエイティブな能力を活かし、ドローンで撮影した住宅の空撮写真を検索できるサービスや分譲地の紹介から実際の住宅の紹介までをシームレスに撮影したプロモーションビデオの提供などを開始しました。
本事業を実施することによって、感染症拡大を考慮した事業を実施することができるだけでなく、現在我が国の行政が力を入れているリモート化・オンライン化に貢献することができます。
CrossSWOT
採択のポイント
この企業が採択されるポイントとなったのは、市場環境を捉え、自社のデザインノウハウのリソース活用した新たな事業に転換したことが大きかったと考えられます。実際に、事業再構築補助金の審査項目には下記の様な審査項目があり、本事業は、この3項目で得点がとりやすかったと考えられます。
〈審査項目一部抜粋〉
・先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か。
・市場ニーズや自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせ、リソースの
最適化を図る取組であるか。
・補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規
模、生産性の向上、その実現性等)が高いか。その際、現在の自社の人材、技術・ノウハ
ウ等の強みを活用することや既存事業とのシナジー効果が期待されること等により、効果
的な取組となっているか。いかがでしょうか。事例を見られて、自社が申請要件に当てはまりそうという方はお気軽に下記にご相談ください。
参考:中小企業庁 事業再構築補助金公式HPhttps://jigyou-saikouchiku.go.jp/cases.php